竜族とその番に関する情報を集めるため、
王立図書館に足を運んだアデリエーヌ一行。
そこで語られた王族内の確執と醜聞の数々は、
前世で当事者としてかかわっていたはずの
アデルにとってもまさに衝撃の事実だった。
記憶と一致しない自身の行動と感情……。
心が行き場を失う中でふと目に映ったのは、
前世で心の拠り所にしていた竜騎士の姿だった。
「遠征から戻ったら、また会いに来るよ」
あの頃の友の笑顔が鮮やかに甦って
言葉を越えた感情がアデルの胸を満たす……!